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議会報告

2016年予算議会

ウォーターフロント再整備、クルーズ船呼び込みについてただす

2016年3月7日 綿貫英彦市議の補足質疑

綿貫英彦市議

福岡市の予算議会で、2016年3月7日、日本共産党の綿貫英彦市議は、補足質疑に立ち、ウォーターフロント地区の再整備計画、クルーズ船の寄港問題についてとりあげました。


中央ふ頭などウォーターフロント地区を再整備し、「にぎわいの場」などにつくりかえることをねらう髙島市政は民間企業の提案を公募し、その提案を公表しています。綿貫市議はその中身がカジノを中心とする統合型リゾートがぞろぞろあり、他にも、クルーズ船が6隻同時着岸できる岸壁、大きなホテル、賑わい施設、回遊のための巨大な歩道橋、大博通りの上を通る2.5キロのロープウェイなど「何でもありだ」と批判。

さらに、市がウォーターフロント地区全体の事業費も市の負担分も明らかにしようとしない中で、下記のような事業費の独自試算を示して市長を追及しました。

○ 中央ふ頭の新たな埋立450億円
○ ロープウェイ120億円
○ 新ホール100〜150億円
○ 第2期展示場150億円(市の発表による)
合計 870億円

綿貫市議は、民間に好き勝手に絵を描かせて大手ディベロッパーのもうけづくりを応援するのが市政の仕事ではないと追及。「総事業費は数千億円にふくらみ、人工島の二の舞になる」と指摘し、借金まみれとなって将来に莫大な財政負担を残すだけのウォーターフロント地区の再整備計画をやめるよう市長に迫りました。

また、同地区の開発が、福岡サンパレスの解体を前提にすすめられているとして、市民・利用者に説明もなく、従業員の中にも雇用への不安の声が広がっていることを紹介。公共施設を70年使うのが市の方針なのに35年しかたっていない同施設を解体するのはおかしいとして、サンパレスの解体計画をやめるよう求めました。

高島市長はウォーターフロント地区の再整備を「不可欠な施策」と述べて推進する姿勢を示しました。また、サンパレスの解体については解体強行に固執しつつ、関係者と「十分な協議をしていく」とのべるにとどまりました。


クルーズ船の呼び込みについて綿貫市議は、中国経済の減速や外交関係の不安定さなどの理由をしめして、年間400回など「右肩上がりに増える根拠はない」と指摘。

また、クルーズ船客が地元商店で買い物をしている額や割合を尋ねたところ、市は調査していないことが判明。中国系の仲介業者などが店にマージンを要求するビジネスが横行しているうえに、「爆買い」も東京に本社のある大企業が多く、地元にはお金が落ちていない事実をつきつけました。

クルーズ船客が乗る貸切バスについても、市内の一部で渋滞や混雑が深刻となり、学校行事である自然教室などのバス不足で子どもたちがしわ寄せをうけていると告発。さらに、出来町公園(博多区)などで公園の一部をつぶしてバスの駐車場にしようとしていることをとりあげて、「市民生活に悪影響が出ている」と批判しました。九州運輸局のぬきうち調査で博多港にいるクルーズ船対応の貸切バスの7割に法令違反が見つかったことを示しながら、安全が確保されていない実態を追及しました。

綿貫市議は、地元への経済効果もなく、身の丈にあわない、無計画な呼び込みはやめるべきだと市長をただしました。

市長はバスの渋滞や安全性などについては「課題が発生している」と述べざるをえず、また、経済効果についても地元に広がっていない現状を認めざるを得ない苦しい答弁をしましたが、今後も積極的にクルーズ船の呼び込みに応じ、そのための施設整備に税金を投じ続ける姿勢を示しました。

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