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議会報告

2018年9月議会

西中洲樋口建設の突然の廃業をめぐる市の対応をただす

2018年9月6日 星野美恵子市議の議案質疑

星野美恵子議員

2018年9月6日、日本共産党の星野美恵子市議は、福岡市の公共工事を請け負っていた西中洲樋口建設の突然の廃業をめぐり、議案質疑を行いました。


市発注の南部工場の解体と下山門の市営住宅の新設工事を受注し施工していた西中洲樋口建設が今年5月21日、突然県に廃業届を提出し、7月20日に福岡市へこれらの工事のJV(ジョイント・ベンチャー、建設業での共同企業体)から脱退するという届けとその承認願いを提出しました。

同社代表取締役だった横尾博氏が女性に対する暴力事件を起こし、罰金刑が確定したため、建設業法の欠格条項に触れることとなったのがきっかけです。このため、同社は廃業届を出し、その直後に新たな建設業許可を申請するという、企業としての実態をほとんど変えずに法の規制をかいくぐる姑息な手口をとりました。

星野市議は、建設業は手抜き工事などが人の命にかかわることから、建設業法では誠実さや人命尊重の考え求められているとして、暴力事件を起こすような人間を役員から排除し、もしそうした人間が役員にいた場合、建設業者としては認められないという厳しい欠格条項を設けていると指摘。

横尾氏の罰金刑は2018年1月に確定しており、下山門住宅の新築工事の契約は、横尾氏が代表取締役に就いたまま同年2月22日に結ばれています。星野市議はこの事実を取り上げ、建設業者としての資格を欠いたまま仕事を得ようとしたものであり、建設業法の趣旨に照らせば、このような契約自体、許されるものではないとして契約のやり直しを求めました。

また、同社は昨年5月に暴力事件を起こし、今年の1月に罰金刑が確定し、今年5月に廃業届を県に出しながら、市がそのことを知らされたのは今年6月25日でした。星野市議は、同社が欠格に当たるような事実をずっと隠したまま工事を続け、契約をとっていたのであり、建設業法に定める請負契約に関しての「不正又は不誠実な行為」に当たるものだと批判。この点を追及したところ、市は「法が求める誠実性に欠けるものであった」と認めました。

星野市議は、そのような「誠実性に欠ける」会社であるなら、暴力事件を起こした後も続けられていた南部工場の解体工事についても契約そのものをやり直した上で、同社に厳しい処分を行うよう求めました。

財政局長は、JV脱退だけで十分だとするむねの答弁を行い、同社に甘い体質を示しました。

さらに、星野市議は、中園副市長就任後、手持ち工事があってもJVの代表企業が入札できるようにするなど同社に有利な形での市の受注ルールの変更が行われた事実を提示。この変更後、西中洲樋口建設が常時2件以上、多い時は5件も同時に請け負うという「異常に優遇された」状態になっていたと述べました。制度変更に副市長が大きな役割を果たしたのではないか、と追及しましたが、局長は市の発注は「公正公平に行われており、調査の必要はない」と答弁しました。


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