議会報告
2025年6月議会
市独自の物価高騰対策、医療的ケア児家族などへの支援強化求める
2025年6月10日 倉元達朗市議の議案質疑

暮らしに困窮する市民の切実な声紹介し、対策求める
米の値段の高騰をはじめとした物価高が続き、市民の暮らしがますます苦しくなっているにも関わらず、6月の福岡市議会には「商店街プレミアム商品券」の追加予算以外の経済・物価高騰対策は何も提案されていません。倉元市議は市議団が行っている「要求アンケート」に寄せられた「仕事していても食べていくのがやっと」などの暮らしに困窮する市民の切実な声を紹介しながら、市民生活が以前に増して厳しくなっていることを指摘。市がまともな対策をとろうとしないのは市民の暮らしが厳しいと思っていないからではないかとただしましたが、市は「物価高騰は市民生活に一定の影響を及ぼしている」とだけを述べるのみで、市民生活の深刻な実態にまったく心を寄せない態度に終始しました。
倉元市議は、高齢者乗車券制度の拡充や上下水道料金の減免、中小業者対策の更なる上乗せなど、市民の可処分所得を増やすための市独自の物価高騰対策を今議会に追加で提案するよう求めましたが、市長は冷たく拒否しました。
医療的ケア児・者をケアする家族などに対するさらなる支援を
胃ろうや痰(たん)の吸引、人工呼吸器といった医療的ケアや医療機器とともに生きる障害児・者である「医療的ケア児・者」を在宅でケアしている家族は、基本的に24時間つきっきりでケアをしており、心身に大きなストレスがかかっています。今回、ケアする家族を一時的にその負担から解放し、自分の時間を過ごせるようにする「レスパイト」(休息)事業と相談体制の拡充が提案されていますが、十分なものにはなっていません。倉元市議は、厚労省が行ったアンケートに寄せられた「命の危険と隣り合わせで目が離せない」などの切実な声を紹介し、さらなる支援強化を要求。その上で、家族の負担を減らすためにも医療的ケア児・者を受け入れる施設や保育園など受け皿整備をもっと進めることを求めました。髙島市長は引き続き支援の充実に向け検討すると答弁しました。
また、倉元市議は、自傷、他害、こだわり、もの壊し、睡眠の乱れ、多動など、本人や周囲の人の暮らしに影響を及ぼす行動が著しく高い頻度で起こる「強度行動障がい」がある人の家族への支援強化についても求めました。