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議会報告「発言と答弁」全文
2026年6月議会
倉元達朗市議の一般質問 発言と答弁 全文
音声をもとに党市議団が文字起こししたものです
倉元市議私は日本共産党市議団を代表してデマと差別のない多文化共生社会について、子どもに向けた文化施策について、障害者施策について質問を行います。
デマと差別のない多文化共生社会
倉元市議質問の第一は、外国人住民に対するデマと差別についてです。福岡市に暮らす外国人住民は増加の一途を辿っており、地域を支える大切な市民、隣人です。しかし、一部の街宣活動やSNS上のデマ、誹謗中傷により、彼らが深く傷ついている現実があります。「差別は社会の暴力」であり、見過ごすことはできません。本市の多文化共生の根幹にかかわる問題として、順次質問してまいります。
まず、本市における外国人住民への差別や嫌がらせの現状認識についてです。市内に暮らす外交人住民が直面している街宣活動について、本市はこれまでどれだけの現状を把握してきたのか、その実績についてお尋ねします。以上で1問目を終わり2問目以降は自席にて行います。
市民局長いわゆるヘイトスピーチの恐れがある街宣活動等について、現地確認をした件数は、令和5年度0件、6年度5件、7年度4件となっております。現地確認を行った結果、ヘイトスピーチ事案として整理したものはございません。以上です。
倉元市議現場に行ってもヘイトスピーチが行われていたかわからないということですよ。何を一体見てきているんですか。私も現場に赴きますが、ヘイトスピーチは本市でも絶えません。昨年の9月には排外主義を扇動する街宣活動に対して、抗議した市民が暴行を受けるという事件も起きています。またSNS上の誹謗中傷は日常的に行われ、目に余るものがあります。そこで本市として、外国人住民に対する差別的取り扱いや嫌がらせに関する独自の詳細な「実態調査」が必要と思いますが、ご所見をお伺いします。
市民局長ヘイトスピーチの実態調査につきましては、令和8年度中に、法務省において実施されるものと聞いておりまして、その状況を注視してまいりたいと考えております。以上です。
倉元市議国任せにせずに、本市独自で行うべきです。実態を数字や事例として可視化しなければ、実効性のある施策は生まれないはずです。改めて本市が主体となった「独自の実態調査」の実施を強く求めます。2016年に国のヘイトスピーチ解消法が施行されたにもかかわらず、今なお差別行為がなくなりません。それは、同法が禁止規定や罰則を持たない「理念法」にとどまっているからだと思いますが、ご所見をお伺いします。
市民局長ヘイトスピーチ解消のためには、法に定められておりますとおり人権教育と人権啓発などを通じて不当な差別的言動の解消に向けた取り組みを推進することが重要であると考えております。以上です。
倉元市議質問に答えずにごまかされました。この法の限界を補うため、例えば、神奈川県川崎市では、2020年に全国で初めて「罰則付き」の差別禁止条例を施行しました。道路や公園などの公共の場所で、差別的言動を繰り返したものに対し、50万円以下の「刑事罰(罰金)」を科す仕組みを導入し、明確な法的抑止力を持たせています。また、東京都や大阪市では、インターネット上のヘイトスピーチや誹謗中傷に対し、有識者による審査を得て、差別を行った「個人や団体の氏名・名称の公表」やプロバイダーへの「動画・投稿の削除要請」を自治体が主体となって行う仕組みを運用しています。このような罰則付きルールを定める自治体の取り組みは、差別を抑制する効果があると思いますが、ご所見をお伺いします。
市民局長いわゆるヘイトスピーチ解消法におきましては、地方公共団体は、国との適切な役割分担を踏まえて、当該地域の実情に応じて、施策を講ずることとされておりますので、それぞれの自治体で、その実情に応じた取り組みが行われているものと、認識をしております。以上です。
倉元市議その効果についてはっきりとした答弁をされませんが、罰則付きルールがないために「差別」をやりたい放題の街になっているのが本市の現状です。表現の自由は、他者の人権や尊厳を公然と踏みにじる自由まで保障していません。国際都市・福岡を掲げるのであるならば、差別を許さない法的枠組みを本市独自のルールとしてつくるべきです。したがって、本市での外国人に対する差別をなくすために「罰則付きのヘイトスピーチ規制条例」の制定が必要だと思いますが、ご所見をお伺いします。
市民局長外国人に対する差別の解消に向けては、福岡市人権教育・啓発基本計画に基づき、国や県などの関係機関と連携をし、啓発や相談対応を行っているところでありまして、今後とも引き続き、計画に基づく取り組みを進めてまいります。以上です、
倉元市議今の取り組みじゃ足りないから、差別がなくなってないから提案しているんです。罰則付きの条例制定に背を向けることは、今や差別を容認することと等しいと言わなければなりません。つくるべきです。このように、市長が、この問題に真剣に取り組まない間に、多くの人たちが苦しんでいることを認識していただきたい。
次に、社会全体の意識改革についてです。選挙運動を隠れみのにした「選挙ヘイト」が、社会に差別を容認する誤った空気を作っていることは、昨年の9月議会で私が指摘したとおりです。また、外国人の経営ビザ取得に必要な3000万円という高額な資本金要件をめぐる問題や、不法就労を理由に外国人の監視・通報を奨励する茨城県の条例など国や地方自治体による「官製ヘイト」が横行しています。そこでお尋ねしますが、近年「選挙ヘイト」や「官製ヘイト」によって一般市民の間にも差別を容認、同調する風潮が広がっているのではないかと思いますが、ご所見をお伺いします。
市民局長人としての尊厳を傷つけるような言動や、差別意識を生じさせることになりかねない差別的な言動につきましては、人権尊重の観点から決して許されないことと認識をしており、引き続き、国や県などの関係機関と連携をしながら不断の啓発に努めてまいります。以上です。
倉元市議差別を率先してなくす立場にある政治家や行政が、差別に加担するというおぞましい状況がつくられています。このような社会風潮を絶対に止めなければなりません。そこで、行政が先頭に立って「いかなる差別も絶対に許さない」という強いメッセージを発信し続ける必要があると思いますが、ご所見をお伺いします。
市民局長いわゆるヘイトスピーチにつきましては、市ホームページや公共施設などへ掲示をするポスターなどにおいて、決して許されないということを発信し、啓発に努めているところでございます。以上です、
倉元市議まあ、いろいろとやっているという答弁なんですが、残念ながら、その効果が薄いと言わなければなりません。選挙や公の場でのヘイトは、民主主義の根幹を揺るがすものです。そこで、市の広報紙、地下鉄のデジタルサイネージ、公式SNSを活用し「言葉の暴力は犯罪」「デマを流さない・信じない」という強いメッセージを市長名で定期的に発信すべきと思いますが、ご所見をお伺いします。
市民局長ヘイトスピーチの解消に向けた啓発につきましては、市ホームページや公共施設などへのポスターの掲示のほか、人権に関するイベントでの啓発チラシの配布、さらにデジタルサイネージでの啓発動画の放映などにより、市として情報発信・啓発を行っております。以上です。
倉元市議今までのやり方じゃ効果が薄いんですよ。「官製ヘイト」と「選挙ヘイト」に対抗するため、行政のトップが毅然とした態度を社会に示すことで、差別を容認する空気を根本から断ち切らなければなりません。強く求めておきます。
次に教育委員会にお尋ねします。まず、憲法及び教育基本法の人権尊重の精神に基づき、児童生徒がSNSなどにおける差別的言動やデマに惑わされず、他者の尊厳を傷つけないための人権・多文化理解教育は重要だと思いますが、ご所見をお伺いします。
教育長市立学校における人権教育や多文化理解については、児童生徒がその発達段階に応じて人権の意義や内容、重要性について理解し、自分の大切さとともに他者の大切さを認める心と態度を育むことが重要であると考えております。以上です、
倉元市議子どもたちが未来の多文化共生社会の担い手として、人権侵害に対して「おかしい」と声を上げられる、傍観者にならないための教育が必要です。人権に根差したデジタル・シチズンシップを育成する取り組み、外国人への差別の「歴史的背景」と「差別構造」に踏み込んだ人権・多文化理解教育、「当事者の声」を聴く機会をつくるなどを行うべきと思いますが、ご所見をお伺いします。
教育長人権教育については、教育委員会作成の人権読本「ぬくもり」において、外国人の人権や多様性に関わる題材を設けており、児童生徒の発達段階に応じて、方法を工夫しながら学習を進めており、今後ともさまざまな人権課題に取り組んでまいります。以上です、
倉元市議ヘイトスピーチをなくす教育は、単に「外国人に優しくしよう」というだけではダメだと強く指摘しておきます。これまでのわが党の質問に対して、市長は口では「差別はダメ」と言いながら、実効性ある規制条例の制定には背を向けるという極めて不誠実な態度を取ってきました。ヘイトスピーチの根絶を市民に啓発することは、誰もがデマや差別に怯えず暮らせる安全なまちづくり、多文化共生の土台を強固にするメリットがあります。市長はこの間、海外からの人材や投資を本市に呼び込もうとしています。しかし、どれだけビジネス環境が良くても、その街に「差別やヘイトの空気」があれば、優秀な人材は定着しません。国際都市としての信頼と経済の持続可能性を担保するための、極めて重要な「都市のインフラ整備」とも言えます。言葉だけの啓発に終始し、市民の尊厳を守る「盾」となる条例から逃げ続けるのではなく、実効性ある罰則付き条例の制定を行うべきと思いますが、この問題の最後に市長の答弁を求めます。
市長福岡市におきましては、あらゆる人権問題の解決に向け、福岡市人権教育・啓発基本計画に基づき、学校・地域・企業など、あらゆる場において教育・啓発に取り組んでおります。引き続き、すべての人の人権が尊重される街の実現に向けた取り組みを進めてまいります。以上です。
倉元市議市長は外国人へのデマや差別をなくすという本気の姿勢を示すべきです。
子どもに向けた文化施策
倉元市議質問の第二は、子どもに向けた文化政策についてです。児童や生徒が子ども期に文化・芸術、とりわけ「生の舞台芸術」や本物の作品に触れることには、単なる娯楽や学習を超えた子どもの人格形成やウェルビーイングに直結する極めて重要な意義があります。わが党は「年に1度はすべての児童生徒に」「特に舞台芸術を体験させたい」とこれまで提言してきました。そこで、教育委員会は、児童生徒にとって文化・芸術を体験することはどのような効果があるとお考えなのか、お尋ねします。
教育長文化・芸術体験については、児童生徒が多様な文化や芸術に親しみ、美しいものや優れたものに触れることによって豊かな情操を育む効果があると考えております。以上です。
倉元市議文化・芸術に触れることは、贅沢品や余暇の娯楽ではなく、子どもの心が。健康に育つためのために、不可欠な「心の栄養」であります。しかしながら現在、社会問題となっている「子どもの貧困」は、衣食住だけでなく、体験や感性を育む機会の格差、すなわち「体験の格差」をも引き起こしています。そこで、所得の低い家庭や環境によっては、こうした機会が著しく少なくなってしまう傾向があると思いますが、ご所見をお伺いします。
経済観光文化局長 子どもが文化・芸術に触れる機会は家庭環境にかかわらず提供されるべきであり、そのためには子どもたちが日常の学習環境の中で文化・芸術に触れることができる学校における文化事業が重要であると考えております。以上でございます。
倉元市議文化・芸術へのアクセスは、家庭の経済力や保護者の関心の高さによって、著しい格差が生まれています。これを個人の自己責任にせず、行政が責任を持って予算をつけ、すべての子どもが通う「学校」などの場を通じて均等に機会を提供することは、生まれ育った環境による格差をリセットし、子どもの権利を公平に保障することにつながります。そこで、本市も子どもに向けた文化事業を行っていますが、その内容と参加者数について答弁を求めます。
経済観光文化局長 令和6年度に経済観光文化局が実施した事業の実績をお答えしますと、「アーティストとであう」などの小学校等へ出向いて実施するものは、延べ参加学校数231校、延べ参加人数1万9679人となっております。また「対話型アート鑑賞」などの文化施設などにおいて小学校等を受け入れて実施するものは、延べ参加学校数262校、延べ参加人数2万1214人となっております。加えて、夏休みに美術館で実施する子どもを対象としたイベントなどは、延べ参加人数9919人でございます。この他、小学校等が独自に企画して実施する「音楽・演劇鑑賞会」は、延べ実施学校数147校、延べ参加人数7万14人となっております。以上でございます。
倉元市議わが党がこれまで求めてきた「年に1度はすべての児童生徒に文化・芸術に触れてもらう」という要求に見合った実績になっているのか、お尋ねします。
経済観光文化局長 福岡市の小学校においては、ほぼ全校において先ほど答弁しました文化・芸術を体験する取り組みが行われているところです。今後も美術館や博物館などで、より多くの子どもたちが、文化・芸術に触れる機会の創出に取り組んでまいります。以上でございます。
倉元市議ほぼ全校というふうに言われましたが、児童生徒数で見てみればその数を超えた数字ではありませんし、複数の事業に参加している子どももいることからすべての児童生徒とはなっていません。今年度の子どもを対象にした事業の当初、予算は5298万5000円です。一人当たりに換算すると500円にも届きません。本市の財政規模から見ても不十分です。したがって予算をもっと増額して事業の受け入れ人数を増やす必要があると思いますが、ご所見をお伺いします。
経済観光文化局長 経済観光文化局における子どもを対象とした事業については、令和6年度以降予算を増額して取り組みを進めております。具体的には令和6年度から小学校へのアーティスト派遣を拡充するほか、子どもたちがミュージアム3館でアートを体験する「対話型アート鑑賞」を開始しております。また、令和7年度からは市民ホールでの子ども向け観劇プログラムを新たに開始しております。令和8年度においても、「アーティストとであう」や「対話型アート鑑賞」の受け入れ校の増加に取り組んでおり、今後も充実に努めてまいります。以上でございます。
倉元市議近年、予算を大きく増やしていることは評価します。しかし「年に1回」というところはまだ達成できておりません。子どもの可能性を広げるためにももっと予算を増やすべきです。学校では自主的に演劇や音楽を鑑賞する機会をつくっています。主催は誰なのか、答弁を求めます。
教育長音楽鑑賞会などの文化的行事については、その多くは学校が教育活動の一環として実施しております。以上です。
倉元市議慣れ親しんだ学校で、仲間たちと同じ作品を鑑賞し、感動を分かち合う大切な行事です。そこで、これらの行事の費用負担は誰が行っているのかお尋ねします。
教育長学校が実施する文化的行事で費用負担が発生するものについては、保護者から費用を徴収するものとしております。また、PTAが実施する文化的行事はPTAの予算で行われております。以上です。
倉元市議福岡市からはお金は出ていないのか、お尋ねします。
教育長市立学校が実施する文化的行事については、費用負担が発生しない市や公的団体が提供する無料のプログラムを積極的に活用しておりますが、費用負担が発生するものは、保護者負担としております。以上です。
倉元市議市が何も支援しないというやり方は、学校ごとの予算や保護者が負担するPTA会費のゆとり、地域ボランティアの有無によって実施の可否や内容が左右されます。つまり、家庭の経済的ゆとりがある地域の学校では豊かな芸術鑑賞ができる一方、困窮世帯の多い地域やPTA活動が縮小している学校では、実施すらおぼつかなくなると思いますが、ご所見をお伺いします。
教育長各学校においては、教育効果が高いと判断した文化的行事を年間の教育指導計画に位置づけて実施しており、その際、他の教育活動にかかる費用とのバランスを考えながら保護者の負担の軽減に努めております。以上です。
倉元市議教育長の答弁は「学校間・地域間の格差」を、市が容認し、温存するものです。学校の財布や保護者の負担に丸投げするのではなく、すべての学校で均等に文化・芸術を鑑賞できる機会を教育委員会が主導して保証すべきと思いますが、ご所見をお伺いします。
教育長文化的行事については、各学校が独自に編成する教育課程の中で、児童生徒の実態や教育効果を踏まえつつ、市や公的団体が無料で提供するプログラムや、比較的少ない費用で実施できるプログラムなどをバランスよく活用し、保護者負担の軽減も図りながら、適切に実施しているものと考えております。以上です、
倉元市議市の「第3次教育振興基本計画」…教育委員会がつくったやつですよ。これでは子どもたちのウェルビーイングの向上や、豊かな心の育成が掲げられています。であれば、家庭の経済格差を教育現場に持ち込ませず、行政の責任でその理念を具現化すべきです。そもそも義務教育は無償であるべきです。学校任せ、家庭任せの文化鑑賞から脱却し、すべての子どもたちに年1回は文化・芸術、とりわけ生の舞台芸術に触れる機会を公費で完全に保障する。この「子どもの育つ権利」を守る抜本的な予算拡充と仕組みを構築すべきと思いますが、文化・芸術に非常に熱心な高島市長の答弁を求めます。
市長恐縮です。子どもの文化・芸術体験につきましては、福岡市文化・芸術振興計画の重点施策として、未来の担い手である子どもたちの育成を掲げ、取り組みを推進しているところでございます。文化・芸術に触れることによりまして、子どもたちの創造性や感性を高め多様な価値観を身につけることができることから、子どもが文化・芸術に触れる機会の提供は重要であるというふうに考えています。今後も教育委員会と連携をしながら、学校で取り組む文化・芸術授業をはじめとして、市全体で子どもたちの家庭環境に関わらない文化・芸術の体験機会の充実を図ってまいります。以上です。
倉元市議ちゃんと予算措置してやるべきです。子どもに冷たい市長の姿勢があらわになっています。改めるべきです。
障害者施策
倉元市議質問の第三は、障害者施策についてです。まず、就労継続支援B型事業所について質します。去る5月5日の新聞報道において、障害者が通って職業訓練などを行う就労継続支援B型事業所で在宅利用を悪用し、不当に公金を詐取しているとも言える実態が報じられました。在宅支援にすればスタッフの人件費や施設維持のための経費を大幅に抑えられることから、これを「人件費削減・利益目的」で乱用している事業者が存在するという、極めて深刻な内容です。報道では「家で1日1回植木に水をやるだけでお金がもらえる」といった生産活動の実態がない作業をさせ、国や自治体から給付金を目当てにする不適切運営が告発されています。そこでまず、本市における実態についてお尋ねします。福岡市内の就労継続支援B型事業所のうち、現在、在宅利用を行っている事業所数、および報道にあったような「利用者の半数以上が在宅」となっている事業所の件数について、具体的な数字を答弁してください。
福祉局長在宅でのサービス利用にかかる支援を行うとして、市に届け出がなされている就労継続支援B型事業所は、令和8年4月時点で132事業所となっております。また県が実施した調査によりますと、利用日数のおおむね6割程度以上が在宅での訓練および支援となっている利用者の割合が、全利用者の半数以上を占める事業所は7年3月時点で12事業所となっております。以上でございます。
倉元市議では、新聞報道にあるような「実態のない作業」や「人件費削減目的の在宅乱用」といった不適切事例の懸念について、本市としてどのような現状認識をお持ちなのか、明確な答弁を求めます。
福祉局長在宅でのサービス利用について、生産活動の提供の実態がないなど不適切であることが疑われる事例は、現在のところ把握しておりません。以上でございます。
倉元市議不適切な事例はないということです。国が定めた在宅利用の要件には1日2回の連絡、週1回以上の評価、月1回以上の対面支援などが義務付けられています。しかし、これが現場で本当に守られているのか、極めて疑問です。国の指針では、原則として3年に1回の頻度で運営指導を行うこととされていますが、過去5年間の本市の実績についてお尋ねします。
福祉局長就労継続支援B型事業所への運営指導の実績は、令和3年度が3件、4年度が13件、5年度が18件、6年度が5件、7年度が22件となっております。以上でございます。
倉元市議B型の事業所は、現在200以上あるんです。にもかかわらず、これだけの実績ということは、国の指針を大きく下回り計画通りになされていないということです。これでは「実態のない作業」や「人件費削減目的の在宅乱用」をチェックできないと思いますが、ご所見をお伺いします。
福祉局長事業所への運営指導については、令和7年度に職員を4名増員するとともに、委託による指導も開始したところであり、引き続き体制の強化を図るとともに、適切な運営指導を行ってまいります。以上でございます。
倉元市議人を増やしたからと言ってもですね、実際にチェックできてないっていうのが今の状況です。あなた方は事業者が新規に開所する際、あるいは在宅利用の届けを提出する際に書面をチェックすることによって適正であるとしています。今回、この質問に当たって在宅でのサービス利用にかかる支援開始届出書を取り寄せ、私チェックしてみました。すると「定員20人」に対し「在宅利用対応可能人数20人」と記載されたもの、すなわち、最初から「全員在宅」を前提とも受け取られる運営計画が散見されました。不正な運営につながりかねないと思いますが、これらは適正だと言えるのか、ご所見をお伺いします。
福祉局長在宅でのサービス利用につきましては、厚生労働省の通知により「常に在宅利用者が行う作業活動等のメニューが確保されている」「1日2回は連絡や進捗状況の確認などが行われている」「随時、訪問などによる必要な支援が提供できる体制が確保されている」などの要件に該当する場合に、障害者総合支援法によるサービスとして報酬を算定できるものとされております。適正な運営であるかどうかの判断は、これらの要件に照らして行う必要があるものと考えております。以上でございます。
倉元市議「問題ない」と言われているんですけどね。私が話を聞いた施設経営者は「事業所は通所が基本であり、どうしてもできない人は在宅利用してもらう。利用者全員が在宅利用を前提とすることはおかしいのではないか」と疑問を呈しておられました。先ほど紹介した、私がチェックした届出書には、利用者にやってもらう作業のメニューや、国が義務付けている1日2回の連絡方法、まあ、先ほど局長が言われた国が「こうしなさいよ」と言われる7つのメニューですね。これがどうやられるのかっていうことが記載してあります。でもあくまでも事業をスタートするときのものであり、適正にそれが行われているかは実際に確かめるしかありません。したがって、実態をつかむために本市が主体となった「実質的な実態調査」や事前通告なしの「抜き打ちも含めた指導監査」を抜本的に強化すべきと思いますが、答弁を求めます。
福祉局長事業者への指導などにつきましては、現在も状況に応じ抜き打ちでの立ち入り調査なども行っており、今後とも適切に実施してまいります。以上でございます。
倉元市議急いでやるべきです。このような中、本市のB型事業所は、2021年126だったのが、2025年には212と、5年間で1.7倍に急増しています。地域の福祉需要と供給のバランスは適正に保たれているのでしょうか。現場からは給付金目当ての悪質な事業者による利用者の「引き抜き合戦」が起こっているという、生々しい声が私の元にも届いています。利潤追求を最優先し、障害者を税金詐取の道具として扱うような営利目的の不適切な事業所の参入については厳しく規制をかけるべきと思いますが、ご所見をお伺いします。
福祉局長新たな事業所の指定につきましては、法令に基づき、人員基準、運営基準などの観点から審査を行うこととされており、引き続き適切に実施してまいります。以上でございます。
倉元市議現状の延長線上の答弁にすぎません。地道に、そして真面目に障害者の発達と生活に寄り添い、丁寧に通所支援を行っている本来の福祉施設の多くは、物価高騰や人手不足も重なり、現在の厳しい運営に苦慮しています。こうした真面目な施設が報われずに、コストカットによる利益目当ての在宅乱用事業者がのさばるような現状を放置してはなりません。不適切な在宅乱用への取り締まりを徹底するとともに、真に利用者の発達と生活を支える質の高い福祉施設への支援にこそ市の予算を重点化すべきと思いますが、ご所見をお伺いします。
福祉局長事業者の経営の安定を図っていくことは大変重要であり、国の交付金を活用し、電気料金などを対象とする物価高騰対策支援金を支給するなど、適宜必要な支援を行っております。また、障害福祉サービスの報酬について、施設等の運営の状況に応じた加算の取得支援などに取り組むとともに、事業所の安定的な運営に必要な報酬水準が確保されるよう、引き続き国に要望してまいります。また事業所の指導についても、適切に行ってまいります。以上です。
倉元市議福祉の名を借りた不正は絶対に許してはなりません。徹底的に取り締まってほしいと思います。
次に、障害者現場で働く職員の処遇改善についてです。障害者福祉の現場で働く職員の方々は、単に、日々の食事や入浴、移動の介助を行うだけの労働者ではありません。障害のある方が生まれ育った地域社会において尊厳を保ち、自分らしく安心して暮らす権利を現場の最前線で支えている存在です。これはわが国も批准している障害者権利条約の精神、すなわち「障害を理由とする差別の解消」や「地域社会への包容」を具体的に実践する極めて専門性の高い重要な役割です。しかし現在、この福祉の現場が崩壊の危機に瀕しています。深刻な人手不足と低賃金により、地域の福祉基盤そのものが根底から揺らいでいるという危機感が現場には充満しています。そこで本市は、この福祉現場の「悲鳴」ともいえる危機感をどれほど切実に受け止めているのか、現状認識について明確な答弁を求めます。
福祉局長国において、障害福祉分野について人材不足が厳しい状況にあるとされており、経営状況等を踏まえた賃上げ措置の支援が行われているものと認識しております。以上でございます。
倉元市議厳しい現状にあると言われますが、この状態は昨日今日始まったわけではありません。国も市も長年放置してきた問題です。障害福祉に関わる労働者の平均賃金は、全産業の平均と比べて月額で約4万円~6万円、年収ベースでは約50万~80万円近く低いのが現状です。現場の職員、あるいは施設経営者の方々にお話を伺うと、そこには他業種とのあまりにも大きな格差と過酷な労働実態が浮かび上がっています。他業種に勤める同世代の友人と比べて基本給があまりにも低く、結婚や子育てなどの将来的設計が全く描けないという若手職員の声があります。また「慢性的な人手不足のために、月に何度も夜勤をこなさなければ現場が回らない。肉体的にも精神的にも限界だが、そうして手当てを稼がなければ生活を維持できない」という切実な実態もあります。さらに高い熱意と福祉への志を持って入職した優秀な若者が、わずか数年で経済的な理由から涙をのんで離職していくケースが後を絶ちません。このように障害者施設で働く人たちの処遇は劣悪であり、早急に改善されるべきと思いますが、ご所見をお伺いします。
福祉局長障害福祉分野の職員につきましては、他職種と遜色のない処遇改善に向けて、3年に一度の定期改定時期に当たる令和9年度を待たずに、8年度に臨時で処遇改善加算を改定するなど、国において必要な対応が行われているものと認識しております。以上でございます。
倉元市議「処遇改善加算」と答弁されましたが、これは申請手続きや毎年の実績報告が極めて煩雑であり、小規模な事業所にとっては過度な事務負担となっています。また、この加算金は「基本給の底上げ(ベースアップ)」につながっていないという構造的欠陥があります。加算金は施設の利用実績や算定要件の変動によって支給額が左右されるため、事業所としては固定費となる「基本給」を一気に上げるリスクを取ることができません。結果として、毎月の変動手当や年に数回の一時金として支給せざるを得ないケースが多くなっています。これでは、職員の毎月の生活の安定や基本給をベースに計算される退職金の向上には結びつきません。このように、国の加算措置が行われても基本給が上がらず、現場の根本的な解決につながっていないのが、実態ではないのか、ご所見をお伺いします。
福祉局長令和8年度に行われる処遇改善加算の拡充は、障害福祉従事者を対象に1人当たり月1万円の賃上げ実現を図るものであり、職員の処遇改善と人材の確保に向けて、大変重要であると認識しております。福岡市といたしましては、状況の推移を見守りながら今後とも適切な報酬単価の設定を国に要望してまいります。以上でございます。
倉元市議国の施策が不十分ならば、自治体が今すぐできる独自施策に財政出動すべきです。例えば、東京都や千葉県浦安市では若手職員の市内定住と離職防止を狙った独自の家賃補助を実施、大きな効果を上げています。そこで、独自の家賃補助制度を本市も行い、人材の流出を防ぐべきと思いますが、お尋ねします。
福祉局長障害福祉サービスは全国共通の制度として運用されているものであるため、市独自で家賃補助などを実施する予定はございませんが、職員の処遇改善と人材の確保が図られるよう、今後とも適切な報酬単価の設定を国に要望してまいります。また、事業所に対して処遇改善加算の取得を促進するなど、労働環境や処遇の改善につながる取り組みを進めてまいります。以上でございます。
倉元市議では、福岡県が実施している「障がい福祉従業者処遇改善緊急支援事業」、これは国の報酬改定を待たずに全額県費を投入して、職員1人当たり月額1万円相当の賃上げに踏み切っています。そこで、このような制度を本市独自で創設すれば、処遇改善につながると思いますが、ご所見をお伺いします。
福祉局長障害福祉サービスは全国共通の制度として運用されているものであるため、市独自で人件費等の補助を実施する予定はございませんが、今後とも適切な報酬単価の設定を国に要望するとともに、事業所の労働環境や処遇の改善につながる取り組みを進めてまいります。以上でございます。
倉元市議(県が)やってるから紹介しているわけじゃないですか。何言ってるんですか。福祉の現場における「職員の処遇悪化」は、単に労働者個人の問題にとどまりません。障害者福祉の現場では、職員と利用者の長年の「信頼関係」や「なじみの関係」が何よりも重要です。処遇の低さゆえに「なじみの職員」が次々と辞めてしまうことは、精神的なパニックや不適応を起こす直接的な原因となります。さらに深刻な人手不足は施設の「受け入れ枠の減少」に直結しています。これは、障害者を在宅で支える家族の介護負担を爆発的に増大させ、家族の「介護離職」や最悪のケースとしての「共倒れ」を引き起こす引き金になります。職員の処遇改善は障害者自身の「生きる権利」と家族の生活を守るための一刻の猶予も許されない最優先課題であり、市長は急いで障害者現場で働く人たちの処遇を改善するために必要な予算を措置し、独自策を行うべきと思いますが、最後にご所見をお伺いして、私の質問を終わります。
市長障害のある方が必要な支援を受けながら安心して暮らし続けることは大変重要であると考えています。障害福祉人材の処遇改善は事業所が適切なサービスを提供するためにも重要であり、事業所における処遇改善加算の取得を促進するとともに、適切な報酬水準が確保されるよう引き続き国に要望してまいります。今後とも「みんながやさしいみんなにやさしい、ユニバーサル都市・福岡」の実現に向けて取り組んでまいります。以上です。
ヘイトスピーチ規制条例、子どもの文化施策充実、障害者の権利守る施策求める(2026年6月11日 倉元達朗市議の一般質問)