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政策と活動|特集

しんぶん赤旗 2002年4月6日

福岡ドームの場外馬券売り場 計画断念迫る市民

福岡市中央区の福岡ドームに計画中の場外馬券売り場の設置をめぐり、地元の住民や市民団体、PTAの強い反対運動が市長も動かしました。「計画断念までがんばる」と六日には、PTA関係の団体が総決起集会を開き、生活環境を守るたたかいを広めることにしています。(福岡県・三牧琢磨記者)

「子どもの教育環境を守る会」の光安美穂さんは、「子どもたちの教育や住環境を守る運動を続けてきた。市長の反対表明は、その成果」と語ります。

周辺に10以上の教育施設

場外馬券売り場設置計画について、地元住民が新聞報道で知ったのは昨年十一月のこと。「小学校から大学まで十以上の教育施設のあるこの地域にふさわしくない」などの声があがり、約十万の反対署名を集め、市議会と市長に請願・陳情しました。地元の日本共産党支部は「馬券売り場設置反対」のビラを作って住民に訴えました。

日本共産党は採択を主張しましたが、自民党、民主・市民クラブが継続審議を主張して採択されませんでした。それでも住民運動の盛リ上がりを前に、市議会第一委員会として「市民の不安解消に向け積極的に働きかけること」を、山崎市長に申し入れざるをえませんでした。短期間に広がった反対世論に、山崎市長は二日、ついに、「馬券売り場設置反対」と明言。主催者である佐賀県や荒尾など三競馬組合や福岡ドームに対し「断念」を含めた「再検討」を要請することになったのです。

計画は、ドーム東側駐車場を改装し三百をこえる席を設置、大型スクリーンを備え、年間二百五十日営業し、二十万人の集客を見込むと報じられています。ドーム前には中央養護学校や障害児教育のための発達教育センターがあり、「こども総合相談センター」が建設中。一キロメートル圏内には小・中・高校、短大など十以上の教育施設や、国立病院九州医療センター、子ども病院など命を預かる大事な施設があります。

子どもの教育・生活環境を守ろうと住民が立ち上がったのは当然です。

寝耳に水の「承諾」に怒り

福岡ドームや設置を認可した農水省は、校区の連合会長の承諾があるから地元同意があると強弁していますが、住民にとっては寝耳に水。修猷館高等学校父母教師会の羽田野節夫会長は「地元に説明のないまま、連合会長の印鑑で済ませようとこそくな手段で『同意』を取ろうとした結果だ」と住民無視のやり方を批判します。市長の反対表明を受け、連合会長の間にも同意を撤回する動きが出始めています。

「馬券売り場を作らせぬ会」の諸岡敬一郎会長は話します。「PTAや学校関係者などたくさんの人たちが運動に加わり大きな広がりになった。計画がいかに無謀で、市民の意思に反したものであるかをあらわしている。世論の広がりを素直に認め、競馬組合や福岡ドームは一刻も早く計画を断念してほしい」

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